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信用保証協会と信用補完制度

信用保証協会とはどのような組織なのか。
信用保証協会の業務は、自らの力で事業展開を図ろうとする中小企業者が必要とする事業資金の調達に関し、信用保証協会が保証人と、なることで、中小企業者の信用力を補完し、金融の円滑化に資すること、を目的としており、信用保証協会法(昭和28.8.10法律196号)を根拠法としている。

国と地域の中小企業施策の担い手

(1)信用保証協会とは
信用保証協会の歴史は、昭和12年9月の東京信用保証協会の開業から始まり、昭和47年5月の沖縄本土復帰に伴い、現在と同じ52(各都道府県と川崎、横浜、名古屋、岐阜、大阪の5市)の体制となった。国の中小企業対策である景気対応緊急保証制度(平成23年3月31日終了)のように全国統一保証制度の取扱いと、地方公共団体ごとに異なる制度融資を取り扱うなど、全国52の信用保証協会は、国と地域の中小企業施策の両面を担っている。信用保証協会の利用に関しては、中小企業者が金融機関を経由して保証付融資を申込む金融機関経由が一般的な申込形態となっている。

申込を受けた信用保証協会は、申込内容を調査・審査して金融機関に対し保証承諾(信用保証書の交付)し、金融機関から中小企業者に対し貸付が行われる。この際、中小企業者は信用保証協会に所定の信用保証料を支払うこととなる。信用保証協会では中小企業者へ信用保証付貸付がなされると、その危険性の有無や高低にかかわらず原則として、日本政策金融公庫の信用保険にかける仕組みとなっており、信用保証協会は同公庫に対し、一定率の信用保険料を支払うことになる。

(2)信用補完制度
金融機関が行う保証付貸付について、借入人からの返済が滞った場合には、信用保証協会は金融機関に対して残債務を支払う(代位弁済)。代位弁済により求償権を取得した信用保証協会は、借人人の状況を把握しながら返済交渉(回収)を行う。代位弁済になると日本政策金融公庫から一定割合の保険金が信用保証協会へ支払われ、信用保証協会は保険金受領後、求償権回収に努め、回収金を保険金受領割合で按分し日本政策金融公庫へ回収納付することになる。このように、信用保証協会が行う信用保証業務と、これを再保険する中小企業信用保険業務を統括した概念を「信用補完制度」という。信用保証と信用保険が相互補完的に機能することにより信用保証協会は成り立っている。