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信用保証を取扱うことのできる金融機関の範囲

金融機関であればどこでも信用保証を利用することができるか。
信用保証を利用できる金融機関は、各信用保証協会の業務方法書に定められた範囲の金融機関のうち、協会と基本契約(約定書)を締結した金融機関に限られる。

業務方法書に規定
信用保証を利用できる金融機関の範囲については、法および定款のいずれにも規定されておらず、具体的には各信用保証協会の業務方法書において次のように規定している。
銀行、信用金庫、労働金庫、信用協同組合、農業協同組合、水産業協同組合(それぞれの連合会を含む)、商工組合中央公庫、農林中央金庫、日本政策投資銀行、保険会社(損害保険会社、生命保険会社)、信託会社

金融機関が信用保証協会と保証取引を行うためには、前述の金融機関の範囲に含まれているだけでは足りず、金融機関と信用保証協会との間の基本契約たる約定書を締結していることが必要である。これは、信用保証を業務とする信用保証協会にとって、大量の保証取引を処理するうえで個々の取引ごとに契約内容を定めることは、迅速・確実な事務処理を不可能にすることにもなるので、個々の保証に共通する事項・手続等保証取引に関する基本事項を契約内容とした「約定書」をあらかじめとりかわしておくこととしている。

一般の保証においては、このような約定書により律されるのであるが、保証の種類によっては、約定書を基本としうつこれに補充し、またほ修正した特別の契約により律されているものがある。保証の簡易迅速化をねらいとした追認保証においては、通常の保証とは逆に先行する貸付に対し保証を貸付にさかのぼって認めているが、追認保証制度を金融機関が利用するためには、約定書の規定を修正した追認保証契約等の別途特約を信用保証協会との間に締結しておかなければならないこととなる。また、信金中央金庫等が行う代理貸付を信用保証協会が保証した場合は、代理店と信用保証協会とは委託金融機関に対し共同保証の関係に立ち、保証人相互間の負担部分の問題などが生じ、権利関係が複雑化してくることとなる。

このため、代理店の負担部分の排除など、信用保証協会と代理店の権利関係を明確にしておく必要がある。また、委託金融機関と信用保証協会の締結した約定書および事務手続要領には、代理店も当然のことながら本人である委託金融機関を代理しているのであるから拘束される。したがって、代理貸に際して信用保証を利用しようとする代理店にあっては自ら約定書を締結していると否とにかかわらず、信用保証協会との間で、前記の内容を含んだ代理貸の保証に関する覚書をとりかわしておく必要が生じてくる。