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資金使途に制限はあるか

信用保証協会保証付貸付において、資金はなににでも使えるか。それとも資金の使途に制限はあるか。

信用保証の対象となる資金の使途は、中小企業者が自己の事業の維持、発展に直接必要とする運転資金または設備資金に限られる。

事業資金に限られる
信用保証制度の使命は、中小企業金融の円滑化を図り(信用保証協会法1条)、中小企業の健全な育成に努めることにある。したがって、その対象となる資金の使途は、原則、事業の維持・発展等事業に直接向けられるものでなくてはならず、生活費等消費資金は対象としていない。このように信用保証の対象としては事業資金に限定されているが、中小企業の経営基盤強化を信用保証の利用によって図るという目的から、直接的でないが、企業存続に必要な資金も事業資金の範疇で捉えている。解釈によって事業資金とみなされる主な事例は、次のとおりである。

①公租公課、火災保険料、土地建物賃借料(敷金、権利金を含む)事業経営にかかわる公租公課、事業用不動産にかかわる賃借料・敷金・権利金および火災保険料の支払いに要する資金は、事業経営上不可欠なものといえる。

②組合等加入のための出資金
組合等加入が事業の振興に役立つ場合は、事業経営上必要とみなされ、事業資金として対象となる。               
  
③従業員宿舎の建設資金、従業員厚生施設に関する資金
勤労者住宅や福祉施設労働条件を整えることは、経営基盤の強化に必要なことであり、これに要する資金は事業資金として対象となる。

④従業員の持家建設のための事業主の貸付資金
上記③と同様に事業資金として対象となる。

⑤契約保証金支払資金
取引上必要なものであれば、事業資金として対象となる。 

このほか、組合の共同事業や共同施設、福利厚生に要する資金は、大部分の中小企業者たる組合員の事業振興に直接的に役立つものである限り、組合の事業資金として対象となる。なお債務返済資金のうち、特に金融機関が自己固有債権を決済するための旧債返済資金については、金融機関との特約において、信用保証協会が承諾した場合を除いては認められないことが明らかにされているので留意する必要がある(約定書例3条)。

これは、信用保証が金融機関のアフター・ロスをカバーするために設けられた制度ではないからである。しかし、たとえその資金が旧債に充てられたとしても、借換えによって金利条件や返済条件がよくなり、当該中小企業者の事業経営上プラスとなる場合は、信用保証協会の承諾のもとに、これを認めている。このほか判断に苦慮する資金使途の事例については、事前に信用保証協会に相談することが望ましい。